2009年7月3日金曜日

俺を振って、別の男の元へと行ったあいつの話

昔、一人の女を好きになった。



俺が何とか守り、一緒になりたいとずっとずっと思っていた。



そんな想いは日に日に強くなり、俺は自分の感情を抑えきれなくなっていった、、、。



『俺なら、あいつを幸せにしてやれるのに、、、どこに行くにも一緒、何をするにも一緒で、きっと楽しいぞ。』



俺はあいつの髪が好きだった。



長くてサラサラでツヤのある髪だった。



あいつの笑顔も大好きだった。



あいつが俺を見て微笑む時、俺はいつも心でこう言っていた、、、



『好きだよ。』



あいつはずっと俺の想いに気付かなかった。



『振り向いてくれよ、、、』




俺は切ない胸の想いを歌にした。




『♬あいつの笑った顔が好きさイェイ!あいつの髪が大好きさイェイ!いつか俺の女になるんだぜぇ〜えっほっほぉ〜やっとっとぉ〜ほらどっこいさ〜、、、』



すらりと延びた長い手足も大好きで、その手足を俺の身体に巻き付けて欲しいと願った。



嫌がるあいつを無理矢理倒して、あいつの胸に顔をうずめるんだ、、、本当は嫌がってなんかいないって知ってるんだ、、、



あいつの唇を奪ってもあいつはきっとニッコリ笑うはず、、、でもそれができない、男のプライドが邪魔をした。



男の中の男で売って来た俺が、そんな事はできる訳がなかった。





あいつを想うと、何も手に付かなくなった、、、うがいも手洗いさえも、、、
重症だった。




でも、俺はあいつを俺のものにしようと、あいつに思い切って言ったんだ、、、






























「先生好き。」



「ありがとう〜!先生もヒロシ君の事大好きだよ〜!」








俺、5才。そろそろ寒くなる頃だった、、、、、、









おませさん、とよく言われていたころの話である。


先生はその年、俺以外の別の男と結婚した、、、。




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