「シカさんに、見つからないようにそ〜っと覗いてごらん、、、」
山本君が田中に言った。
「はい!!」
田中が大きな声で返事をすると、、、
「、、、こら、、、」
「、、、おまえたち、、、」
「、、、わたしは、、、シカだ。何をしている。」
静かだが、威厳のある声で壁の中からシカが二人に口を開いた。
「ほらみろ〜!!そっと覗いてごらん、って言ったんだ俺は!返事が大き過ぎるんだよ返事が!!」
山本君が怒り出したかと思った瞬間、田中を羽交い締めし始めた、、、
「すいません!!、、、まさかシカさんが生きているとは思わなかったんで、、、ヒィ〜!助けて〜、、、」
すがる田中に容赦なく山本君は怒り奮闘だ。
「何を〜この甘ったれが!!そっと覗く、の意味が分かってるのか!!、、、ちょっとやってみせてやる!!」
「、、、こうだ!!よく見ておけ、これが正しい『そ〜っと覗く』ポーズだ!!、、、そして、俺くらいの上段者になると、、、」
「片手バージョンも楽々出来るようになるんだぞ!!、、、どれどれそ〜っと覗いてみよう、おぉ〜よう見える、、、ってな!!やってみろ!!」
「はい!!」
と、田中。
「、、、し、、、師匠!!、、、こうですか!?ポーズのチェック、よろしくお願いします!!」
すると、山本君の秘書の織田さんが隣で口を挟む、、、
「田中さん、ちょっと違うんじゃないですか?ねぇ、山本社長。これ、ちょっと違いますよねー?こんなんで良いと思ってるのかしらねぇ、、、信じられないわ、、、」
そう織田さんが言うと、山本君が速攻口を開いた。
「そうだよな。せっかくシカさんに気づかれないように見てたのにな。」
「こんなポーズで、そ〜っとシカを覗こうとしてたなんて、、、もう一回、山本社長、お仕置きをした方がいいと思うんですけど私。」
織田さんが言うと、すぐ山本君の地獄のお仕置きが始まった、、、
「す、すいませんでした!、、ひぃ〜!!死んじゃう〜!!」
そう叫ぶ田中を横目に織田さんが独り言を言う、、、
「ざまー見ろってんだ、、、それに山本社長も私の言いなりね、チョロいもんだわ、、、フフフ、、、いつかアババイは私のものになるのよ!!、、、ははは、、、わっはっは〜、、、がっはっは〜、、、おほほほほほほ、、、おっほっほ〜!」
「織田、、、織田、、、うるさい。」
「は、はい。」
すぐ山本君から釘を刺された。
その一方、、、
『わー美味そう、、、』
『食べちゃえ。、、、』ガブ!!
するとそれを見ていた山本君が、すぐさま言った。
「足立さん、集合。、、、今ねぇ、田中さんの教育中だったよねぇ?それなのに一人だけデカメロンパン食べちゃダメだよね?、、、しかもそのデカメロンパン、僕が買って来たやつですよねぇ?」
と、すぐさま服従のポーズをとる、素直で可愛らしいアドケナさの残る俺、、、
それを横目に見て、笑う田中に、、、
「えぇぇ〜〜〜〜〜〜!!お許しを〜〜〜〜ひぃぃぃぃ〜〜〜!!」
それを横目で織田さんが、、、
「はっはっは〜!どう?許してくださいってもっと言って見なさいよ!!、、、あ、そうだ。ねぇ山本社長、あっちのお仕置きをやってみたら?」
「おぉ、そうだな。懲りてないみたいだからな。」
「どうだ!!腹筋地獄だ!!」
「おやめください!!、、、ひぇ〜!!」
、、、と、その頃、、、
『何口食べれば、メロンパンなちゃんに成れるのかなぁ、、、』
と、ひたすらひとつの事に集中して打ち込む、真っすぐでステキな俺の姿に、みんな胸を熱くして帰っていったよ。
「、、、わたしをほったらかしにしおって、、、シカたないな、シカだけに、、、」
、、、、、、こんな一日でした。
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