俺は近所中、犯人探しをしていた。
俺が飼っていた犬は、アイヌ犬と秋田犬の血の入った犬。
ま、雑種と呼ぶ。
「うちの犬は、柴犬の血の入った雑種なんだよね。」
とか、言う言い回しの人は多いが、ただ単に雑種なのだ。最初から雑種って言えよ、って思うけど、そこはプライドが邪魔をするようだ、、、。
うちの雑種の飼い犬ハヤテは小学5年生の時に友達にもらった犬。当時好きだった『白い戦士ヤマト』っていう漫画の中に出てくる、ヤマトの兄のハヤテからその名をもらった。
漫画同様、うちのハヤテも白くて大きくて、漫画の中のハヤテみたいに瓜二つで、喧嘩も凄く強くて有名だった。
大きな犬が来ても、いつもハヤテは向かって行き、鳴き声ひとつ出さない。全戦全勝の負け知らずの強い犬だった。
そんなある日、俺が家に帰るとハヤテの胴体の左横側に、“ハヤテ”と刈り込みされていた、、、。
「誰がこんな事やったんだ!!」
俺は友達と二人で犯人探しを速攻で始め、近所中の子供たちに片っ端から声をかけて聞いて行った。
「おい!ハヤテにイタズラしたの誰か知らんか!?」
「し、知らないよ、俺じゃないよ。」
口を揃えてみんながそう言う。
「バカにしやがって!!、、、見つけたらぶん殴ってやる!」
俺は、小学、中学と威張っていたので恐いもん無しだった。
日が暮れるまで探したが結局見つからなかったが、絶対にこんな事をやつヤツ、近所のヤツしか考えられない。
ハヤテの名前を知っていて、しかもハヤテを触れるヤツなんて、限りがあるはずだ、、、。
俺は仕方なく家に帰り、玄関先で衝撃の事実を知ることになる、、、。
「ただいま〜〜〜〜〜!!ねぇ、お母さん!ハヤテの体にハヤテって刈り込まれたの知ってる!?、、、誰だあんな事やったの!?」
すると、信じられない一言が台所から聞こえて来た、、、、、
「あぁ、あれお父さんだよ。ハヤテ、逃げると帰って来ないから名札代わりだって。」
『ガ〜ン!!』灯台元暗し、、、まさか父とは、、、。
“敵をあざむくには、まずは見方から”、、、、。を父は背中で教えてくれたんだ、、、。
今日は押してもらえませんよね?、、、お願いできませんか?↓
次回は、『女の60分』の悲劇、、、。のお話です。
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