2010年2月25日木曜日



昨日、真央ちゃんを見る為に店の入っているビルの休憩室に10年間で初めて入った。





誰も居ない休憩室。





『みんなは、真央ちゃんの演技が気にならないのかな?』





ま、いいや。一人きりで見る真央ちゃんは最高だ。





休憩室に入り、すぐにテレビの電源を入れたら、ちょうど真央ちゃんが始まる所だった。





「お願いします!!」





俺は、自分の手を握りしめ誰も居ない事をいい事に、声に出して声援をおくった、、、。





「頼むよ〜真央ちゃん、、、。頑張れ頑張れ真央ちゃん、頑張れ頑張れ真央ちゃん!」





一人だ、誰の目も気にならない。





「頑張れ頑張れ真央ちゃん、頑張れバンガレ真央ちゃん!」





『ん?今俺、バンガレって言った?、、、ま、そんな事どうだっていい、一人なのだ。』





「バンガレ頑張れ真央ちゃん、頑張れバンガレ真央ちゃん!」





もうこの際、頑張れでもバンガレでもいい、、、。





だって、一人だもん。





一人?、、、脱ぐか。






脱いで応援するか、、、。





裸んぼになって応援した方が、伝わるかも、、、。






一人だし、、、。





と、その時だ。





“コンコン”





休憩室のドアをノックする音。





「はい。」






俺は返事をした。






すると、テナントに入っているおばちゃんの服屋さんの昔から居るおばさんの店員さんが、






「いい?、、、あ!真央ちゃん?今から!?」






「そう、今から。もう、ドキドキだね。キム・ヨナがすぐ後だし気になってしょうがない。」





「えぇ〜、、、どうしよう。こういう時に店に私一人なんだもん、、、。社長が居ないのよ今日。いつもは居なくてホッとするけど、今日は居てくれないと、、、。」





と、おばさん定員は出て行った。





さぁ、裸んぼになるか。






でも、もう始まってしまった。






「しまった!間に合わなかった!、、、」





俺は、





ガンバレ、、、バンガレ、、、と心で思いながらジャンプの前は緊張しながら応援した。





真央ちゃんは、パーフェクトの演技で無事終了。





73点で、とても喜んでいたので、俺も飛び跳ねた。、、、今年40才のおじさんが、、、。





そして、キム・ヨナの番だ。





俺は、いざキム・ヨナの演技が始まると、思わず応援していた。





『やっぱり、キム・ヨナも他の選手も、すべて応援して、みんなが最高の演技で滑り終えての採点でなければいけない、、、。』






真央ちゃんには、勝ってもらいたいけど、それは見る側の勝手なエゴだ。





本当に真央ちゃんが嬉しい結果は、他の選手みんなが最高の演技をして、その中で真央ちゃんが金メダルをとる事こそ一番嬉しいことだ。





真央ちゃんの金メダルを期待するのではなく、真央ちゃん自身が金メダルを欲しいなら、金メダルをとらせてあげたい、という応援のしかたが本質だ。






最高の演技ができて真央ちゃん自身が、納得してそれでも金メダルがとれなくても、その時は真央ちゃんに“悔しい”という想いは残らないはずだ。





自分が納得のいく演技が出来なかった場合にのみ、悔しいという気持ちが残ってしまうだろう。





見る側は、真央ちゃんに悔しい想いをさせたくない、という思いで見守るべきだと思うのだ。





真央ちゃんも最高の演技をして、キムヨナも最高の演技をして、金メダルがとれないならそれで仕方ない。




その証拠に、真央ちゃんは滑り終わった後のあの嬉しそうな表情。





あの表情は、『これで高得点が出る!』と思っての表情じゃない。





『良かった、失敗しなかった!練習して来た滑りが出来た!』






と、ホッとした表情だ。





あの時に、真央ちゃんの頭の中にあったのは、金メダルでも金目鯛でもない、、、






安堵感ただそれだけだ。





キムヨナの演技を見る前は、俺は絶対にキムヨナに失敗して欲しいと願っていた、、、。





見る前は、である。





見る前は、『キムヨナが滑っている最中に、氷が溶けて“ポチャッ”って、水の中に落ちちゃえ!!、、、と・け・ろ・!、、、と・け・ろ!』





と、溶けろコールを楽しんでやろうと思っていた、、、






でも、真央ちゃんの気持ちが俺の中に突然広がった、、、。






真央ちゃんは、キムヨナの失敗を望んでいるのか?、、、






そんな訳がなかった。







キムヨナが最高の演技をしてくれなきゃ、勝ったとしても実力でキムヨナに勝ったんじゃない、、、それは運だ。






真央ちゃんがそんな池ポチャを望んでいる訳がない!






そう思った俺は、キムヨナにも真央ちゃんの時と同じくらい応援してしまったのだった。






ジャンプを決めるたびに、






「よし!」







と、言っては胸をなで下ろしていた俺がいた、、、。






キムヨナは78点。見てても真央ちゃん以上だった。






表情が本当に最高で、表現力は敵わない。






でも、これを目の当たりにして真央ちゃんは何を思い、何を感じ、次にどう繋げて行くのだろうか、、、それがとても気になった。





人は、伸びる前にはよく挫折を味わうものだ。差を見せつけられて真央ちゃんは何を感じるだろうか、、、。






次のフリーは、真央ちゃんお得意種目だ。





二人の演技に目が離せない、、、。






そして、俺はつくづく思った、、、、、





























『よかった、裸にならなくて、、、、、。』






完。




何か文句あるの?↓


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